周期表の17族に位置し、ハロゲン元素と呼ばれるフッ素、塩素、臭素、ヨウ素が高校で勉強するハロゲンの原子です。
この4つの原子の反応性、酸化力の強さを比較しました(*^^*)
酸化力が強いということは、相手を酸化させる力が強いということです。相手から電子を奪い取って反応しやすいことが反応性があり、酸化力が強い、と考えるとわかりやすい?(笑)
フッ素は、非常に反応性が高く保存が難しい元素と言われてます。
水と激しく反応してフッ化水素酸ができます。これは、ガラスを腐蝕させてしまう酸です。いつだったか、、、この薬品を好意を寄せていた女性の靴の中に塗り相手の足を切断させた事件が起きるなど、危険な薬品です。
ということで?
ハロゲン元素の中で、フッ素が一番酸化力が強い!!(*^^*)のですが、、、
実験では残りのハロゲン元素である塩素、臭素、ヨウ素について調べました。
塩素は塩素水
臭素は臭素水、臭化カリウム水溶液(BKr)
ヨウ素はヨウ化カリウム水溶液(KI)
を使用します。
『実験』
KI、KBrの水溶液を用意します。
これに、塩素水、臭素水を1~2滴加えて比較します。
すると、、、褐色になります。
左から、、、
2KBr+Cl2→2KCl+Br2
2KI+Cl2→2KCl+I2
2KI+Br2→2KBr+I2
となり、ヨウ素や臭素が生成されます
難しいですね( ̄▽ ̄;)
2KBr+Cl2→2KCl+Br2
を見てみましょう!(*^^*)
塩素Cl2が臭化カリウムのK+とBr-と電子を奪い取りあいますが、Cl-が勝って見事Br-の電子をゲットします。
そして、K+と反応して塩化カリウムKClになり、負けたBrが慰めあうようにくっついてBr2になりました(笑)
と楽しく物語的に考えると、力関係は
塩素 Cl2 > 臭素 Br2
となります。
残りの二つの反応から、、、
塩素 Cl2 > ヨウ素 I2
臭素 Br2 > ヨウ素 I2
となることがわかるので、最終的に
フッ素 >塩素 >臭素 >ヨウ素
という酸化力の強さが判明しました。
さて、本当に酸化力の強いものと反応して、臭素やヨウ素が生成されたの?と疑問に思うかもしれません。
ということで、、、有機溶媒を加えてみました。
ヨウ素は水に溶けにくい性質ですが、ヨウ化カリウム水溶液と、有機溶媒にはよく溶ける性質があります。
以前blogで紹介した時もシクロヘキサンにヨウ素を抽出させて、無色のシクロヘキサンが赤紫色になりました。
今回は四塩化炭素を2mL加えてみました。
四塩化炭素と水は混ざりません。2層に分離します。さらに、比重は四塩化炭素の方が水より重いので、上層が水溶液で下層が四塩化炭素の有機溶液となります。
一番左は、臭素が溶け出して、無色の四塩化炭素が黄色になってます。
そして、ヨウ素が生成された右2本をみると、有機溶媒である四塩化炭素にヨウ素が溶け出して赤紫色が確認され、綺麗に実験できました。
前任校では、塩素水の代わりに塩酸を代用していました( ̄▽ ̄;)
塩素と塩化水素の違いを理解しておらず、いい勉強になりました