塩化コバルト(Ⅱ)で濃度を変化させてみました。
①約0.1mol/Lの塩化コバルト(Ⅱ)の水溶液を3本の試験管に用意
コバルトの錯イオン
[Co(H2O)6 ] 2+ (桃色) +4Cl⁻ ⇄ [CoCl4] 2⁻ (青色)+6H2O
②Clの濃度を増やす、減らすとどうなるのか。
約0.1mol/Lの硝酸銀を滴下すると、白色沈殿(AgCl)ができて水溶液は桃色に。
濃塩酸(HCl)を滴下すると、青色に。
[Co(H2O)6 ] 2+ (桃色) +4Cl⁻ ⇄ [CoCl4] 2⁻ (青色)+6H2O
硝酸銀を加えるとAgClの白色沈殿ができ、Cl⁻の濃度が減少するため、濃度を増やそうと
[Co(H2O)6 ] 2+ (桃色) +4Cl⁻ ← [CoCl4] 2⁻ (青色)+6H2O
と移動するので、結果[Co(H2O)6 ] 2+ (桃色)になっていくのかな。
塩酸を加えると、今度はCl⁻の濃度が増加するため、→の方向に。
簡単であっという間の実験です。
※おまけ1
時間が経過すると、AgClの沈殿は感光して灰色に・・・
※おまけ2
[Co(H2O)6 ] 2+ の錯イオン、なんて読めばいいのだろう。
錯イオンは、配位子、配位子の名称、金属、イオンの順で名前がつけられていて、
6・・・(ヘキサ)
H2O・・・(アクア)
Co・・・(コバルト)
2+・・・(Ⅱ)イオン
ということで、「ヘキサアクアコバルト(Ⅱ)イオン」です。
[CoCl4 ] 2-も同様に「テトラクロリドコバルト(Ⅱ)酸イオン」です。少し前まではクロリドではなくクロロでした。試験ではあまりみかけませんが・・・