いよいよ金属イオンの分離実験も本格化??
分離実験というと、何種類かの金属イオンが混在した溶液を、試薬を加えて沈殿させ確認していく、、、というもの。
高校の実験では、2~3種類の金属イオンの分離を行いました。
しかし、いろいろな大学のHPを見ると、もっと金属イオンの種類も増え、さらに分かりにくい第4族、5族に属する金属イオンも含まれて特定が困難に。
ただ、この実験を一般教養科目で1年生が行う場合、難しくすると大学生でもできないそうです。
さらに今回、高校生対象で金属イオンの分離を習っていない人がほとんどでしたので、かんたんな方法で行いました。
Ag銀イオンとPb鉛イオンの分離実験
本来は一つの容器に何種類か入れて分離するはずですが、、、
今回は初心者向け。
それぞれ硝酸銀(左)と硝酸鉛(右)1本ずつ用意
第1族から確かめるので、HCl塩酸を加えると、、、
2本とも白色沈殿ができます。
これをウォーターバスで100度くらいで湯浴すると、、、
どちらか1本は白色沈殿が消えます
塩化銀AgClの沈殿は、変化なしですが、、、
塩化鉛PbCl2の沈殿は、熱水に溶けます。
溶けた塩化鉛の溶液を2つに分けます。
1本に、クロム酸カリウムを滴下
→黄色のクロム酸鉛の沈殿
1本に、希硫酸を滴下
→白色の硫酸鉛の沈殿
Pb鉛イオンの確認ができました
さぁ、次は銀イオンの確認に。
塩化銀の白色沈殿ですが、NH3アンモンニアを加えると錯イオンとなり沈殿がなくなります。=溶けます。
溶けた水溶液をまたまた2本に分けます。
1本には、NH4Iヨウ化アンモニウムを加えます。
→ヨウ化銀の淡黄色の沈殿。
もう1本には、希塩酸を加えます。
→塩化銀の白色沈殿
Ag銀イオンの確認ができました。
ということで、AgイオンPbイオンの確認が試験管4本で簡単にできました。
濾過など分離操作がないので、時間もかからないし、失敗はほとんどないハズ
これはもしかしたら、真似ができるかも(笑)
分離という言葉に縛られて、こういう方法は全く思い付かなかったなぁ、、、と、目からウロコでした
その後、鉛と銅の分離も同じように実験していきました