やっと、芳香族の実験です!センター試験まで後3ヶ月ほど、、、演習もたくさんしなければ高得点が狙えませんので、3年生の実験は最後になるでしょう、、、
少し、感慨深いものがあります*1、、、え?私だけ?
ということで、
ざっくりフェノール類のしくみを説明すると、ベンゼン環に-OHが結合している化合物です(^^;
フェノールは、融点が少し高い(41℃)ので、常温で固体です。お湯にビンごとつけて溶かしてから試験管に入れますが、すぐに固まってしまいます。
クレゾールは液体、サリチル酸は個体で白いふわふわした結晶です。
そして、写真ではわかりませんが、特有のニオイ!病院臭い!と生徒は顔をしかめて化学室に来るのですが、とにかく消毒液や絵具といったニオイです。
でも、個人的には大、大、大好きな匂いで、何度も嗅いでしまうほど、、、好き( 〃▽〃)
でも、フェノールは劇物で毒性があります(^^;手に着いて、気がつかないと皮膚が犯されて白く炎症してしまい大変なことに!(°▽°)
また、吸入しすぎてもダメなようで、安全データを確認すると換気をよくするように記載されてます。
ということで、フェノール類の呈色反応実験です。高校では詳しい反応式などは勉強しませんが、どうやらフェノール類は塩化鉄水溶液を加えると、錯体を作って青~赤紫色に呈色する性質があるようです。簡単にできるので定番の実験です。
写真左から
フェノール、クレゾール、サリチル酸、ベンジルアルコールです。
これらに、約5ml~10mlほど水を入れてFeCl3水溶液を2~3滴加えます。
そうすると、、、
フェノール類、特有の青~赤紫色に呈色します。
1つだけ呈色していないのはベンジルアルコールです。
ベンジルアルコールは、ベンゼン環にCH2OHが結合しているのですが、、、-OH(ヒドロキシ基)がベンゼン環に直結していません。ということで、フェノール類ではなく芳香族アルコールに分類され、フェノール類特有の性質であるFeCl3水溶液を加えても呈色しないと!いうひっかけなんです。
名前から仲間ではないことがわかるのですが( ̄▽ ̄;)まあ、何て言うか、生徒は面白いくらいの反応を見せます。
塩化鉄水溶液が足りない!とドボドボ入れるので黄色に呈色しました!という生徒がいたり、、、
先生試験管の中身、間違ってますよ!(あらかじめ4本こちらで用意しておくので、、、)と、こっそり教えて?くれる子もいます*2
失敗はほとんどしませんが、フェノール類の量が多すぎたり塩化鉄水溶液の濃度が濃すぎたりすると、とっても濃い紫で赤~青の違いがよくわかりません。
フェノール類の量は少なめで。
塩化鉄水溶液の濃度も薄めがお薦めです。
ちなみに、、、参考までに
フェノール(固まってしまうのでピペットは使用不可なため、量は不明。写真の量を参考にしてみて下さい!)
クレゾール 0.5mlほど
サリチル酸 薬さじ小さじ1杯ほど
塩化鉄水溶液は、塩化鉄を薬さじ小さじ3杯ほどかじり、50mlで溶かしたものです。