なんとなく実験しています

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日々のアウトプット、メモ帖、備忘録として

※正解は一つではないです。選択肢の一つとして参考にしていただければと。

フェーリング反応から銅鏡反応?

フェーリング反応は、ドイツのフェーリングさんが、最初は糖類の検出と定量の為に考案したそうですが、高校の教科書にはアルデヒド基(-CHO)の検出として掲載されて実験も行われています。

先日、実験をしているときに生徒に
「フェーリングAに水酸化ナトリウム水溶液を加えるんですよね!?」と聞かれたので
「違います!フェーリングBを入れて!」
すると、
「?中身は同じでは?」
仕方がないので
水酸化ナトリウム水溶液に酒石酸ナトリウムカリウムを加えると、錯イオンを作って還元しやすいようになってるんだよ」
と生徒に説明すると、、、
アンモニアではダメなんですか?」

なかなか、、、勉強しているのか、していないのかわからないなあ!!と、言いながら試してみました。

フェーリングAに、フェーリングBの代わりに、水酸化ナトリウム水溶液を加えたら(↓右)水酸化銅の沈殿が出来てしまうし、アンモニア水溶液を加えると錯イオンになります(↓左)が、、、アルデヒドR-CHOを加えても還元されませんでした(^^;

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文献によると、酒石酸イオンによってできる安定したキレート錯イオンの状態にすることで、銅イオンとアルデヒドが反応しやすくなる、、、そうです。
また、アンモニアでは還元するアルデヒドによっては黒い沈殿ができたりするそうですが、、、

すると、今度は、、、「銀鏡反応があるんだったら、銅鏡反応なんてあるんですか?」と聞いてきた!

聞いたことがあるような、ないような(^^;
ということで、調べてみました。

フェーリングAとBを等量ずつ混ぜて、還元力が強いホルムアルデヒド(ホルマリン)を加えると、銅鏡ができる場合もある( ・◇・)?そうです。(化学の新研究、三省堂より)

本当にわずかに出来ました( 〃▽〃)

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フェーリングAにフェーリングBを3mlずつ、ホルムアルデヒドを2ml静かに加えてそのままに20分ほど静かに待った結果です☆

ここで、温めたり、試験管を振って撹拌すると、銅鏡はできませんでした(↓左側)。Cu2O酸化銅(1)の沈殿ができます(^^;
やはり、銅鏡ができる場合もあると記載されてるだけあって、条件次第でできる!ということもわかりました(^^;
また、(↓右側)ですが、アルデヒド基をもつギ酸を加えてみました。ギ酸(HCOOH)は代表的なカルボン酸と同時にアルデヒド基も併せ持つので、還元するはずなんですが、フェーリング反応はおこりにくいそうです。
難しいのですが、銅イオンがギ酸イオンと反応してしまう為だそうです。

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このように、簡単なフェーリング反応ですが、加える試料の種類や割合、また温度や、振るなどの外的要因によって、さまざまな反応結果が得られます。

そんな面白い研究を熊本県の高校の化学部が『フェーリング反応の不思議に迫る』という研究発表の成果をネット上にアップしてました!参考にしてみてください!(^-^)