デシケーターは、固体の試料を乾燥する(乾燥を維持する)ときに使うものです。
今は様々なデシケーターがあるようで、カタログにはいろいろなタイプが掲載されています。
材質がスチール、ステンレス、樹脂など。
さらに電気かガスか。
常圧または減圧。
常温または低温で使うのか、などなど。
値段もピンきりです
本校でも、顕微鏡を入れておく大型のものが生物室にあります。
そして化学室には、昔からよく見かけるガラス製のもので、大きさ30~40cmくらいのものが5つほど埃まみれ、蓋が開かない状態で放置されています。
まずは外側を綺麗にして、蓋を開けてみることに。
蓋の擦り合わせにはワセリンやグリースなどが塗られていて、長い間そのまま放っておかれたので固まってしまっています。
ネットや本(「続 実験を安全に行うために」など)で固着してしまったデシケーターを開ける方法がいくつか紹介されていました。
・本体を壁などに押し付け、蓋を横から強く押してみる。
・蓋に雑巾などあてがって、蓋と本体の堺あたりを木槌などでトントンしてみる。
・氷水など冷水に付けておいて、蓋にお湯をかけてみる。
などなど。
私が以前教えてもらった方法は、シンプルです。
お湯の中に浸けておくだけ
給湯器で60度に設定して蛇口を捻って、洗面器に入れてしばらく置いておくだけなのでラクです。
内部の空気が温められて膨張し、内圧が高まって簡単に開きました。固くなっていたワセリンも温められて軟らかくなったと思われます。
乾燥剤の青色シリカゲルを取り出します。
水分を含んでいると写真のようにピンク色です。
使用してない鍋で火にかけて、水分を飛ばして再利用します。(少量なら蒸発皿でOK)
青色シリカゲルが復活しました。
綺麗になったデシケーターに冷ました青色シリカゲルを入れます。
今回はそのまま入れてしまいましたが、、、何か容器に入れれば、交換がラクだったなぁと反省。
中敷きを入れます。
蓋との擦り合わせにワセリンを塗ります。手がベタベタになるので割りばしを使いました。
蓋を少しズラしておきます。
デシケーターはあまり使わないので、どれだけ乾燥を維持できるかわかりませんが、せっかく使用できる状態にしたのでいろいろ試してみたいと思います