今回の実験は以下のように準備しました。
1班 5mL×10班分+α
A液:ヘキサメチレンジアミン(1,6-ヘキサンジアミン) 約3g
水酸化ナトリウム 約3粒
純水 60mL
B液:アジポイルクロリド 約4mLほど
ヘキサン 60mL
簡単に用意できるかと思っていたその昔(笑)
実験準備は少しコツ?手間?が必要です。
正解かどうかはわかりませんが、何となく思ったような実験結果が得られるので、高校の実験ではこれでいいかな?ということで、個人的に悩まされた2点をまとめてみました。
<取扱困難 1>ヘキサメチレンジアミンを測り取る作業
融点・凝固点が38~42度ということで、通常は固体です。
カチコチの固体を必要な量を測りとる??という事態に最初は途方にくれたものでした。
SDS(安全データシート)を見ると保管条件が25℃以下になっています。
そこで、アイスピックや薬さじでかじり取ろうとしたのですが、飛び散った破片が皮膚に付くと赤くヒリヒリしてきます。
ということで、諦めて湯煎しました。
50~60℃でしばらく置いておくと、液体になります。
ここから、ピペットで吸い取ろうとすると当たり前ですが固まってしまい、大変なことになります。
ピペットを温めておくか、そのままビーカーで測りとるか、いつも悩むところですが、最近は慣れてきたので、ビーカーに大雑把にだいたいの分量を注いで他で帳尻を合わせるなどしていますが、ざっくりでも失敗したことはないので大丈夫です。
しかし、保管するのに25℃以下となっているのに、湯煎して分解したり変質してしまうのではないかとドキドキします。
使用量を考慮して、少量購入がおすすめです。
<取扱困難 2>アジポイルクロリド
アジポイルクロリドはSDSによれば、遮光で冷蔵保管(2~10℃)するようにと記載があり、かなり取扱いに気を使う薬品です。
購入するとガッチリな容器に入っています。
取り出してみると・・・
アンプル瓶で蓋がありません。どうやって開けたらいいのか途方にくれます。
ノコヤスリ・両刃ヤスリを使用して傷をつけてからパキッと折っていただきました(笑)
ということで開封できましたが、揮発して白煙・刺激臭のためドラフト内で作業しました。
そして1週間で使い切る予定ですが保管するのに困ります。とりあえず蓋付き瓶に入れ遮光のためアルミ箔を巻き冷蔵庫へ。
25gで約5千円と高価なため、無駄にできずドキドキします。
現在は当日に試薬を準備しています。
いろいろ余裕があれば、A液、B液を調整したあと、どのくらいの期間保管可能なのか、、、アンプル瓶の中すべて調整してしまっても思ったような反応をしてくれるのか、いろいろ試してみたいところです。