屈折率を求める実験をしました。
台形ガラスが人数分あるので、1人ずつ実験ができました。
<用意するもの>
台形ガラス
まち針(4本)
方眼紙・段ボール・コンパス・線引き
<方法>
方眼紙に台形ガラスを置き、横から見て(台形ガラスを通して)まち針4本が一直線になるように打つだけ。
当たり前ですが実験プリントは教員によって少しずつ異なり、台形ガラス、まち針の使い方に違いがでます。
ということでver1~3をご紹介します!
【ver1】
段ボールの上に方眼紙を置いて準備しています。
台形ガラスを置いて実験開始
簡単な動画にしてみました。
◇ポイント・考察
①まち針4本が台形ガラスを通して見た時に一直線になること
②データ処理での直線の引き方
4つの点を結びがちですがそれが間違いなのはなぜか
③コンパスで円を引くときの中心をどこにするのか
また、どうして円上の交わった点と直角になるように線を書いて結ぶのか
今は実験の手順を教えてただやらせる実験ではなく、生徒に考えさせながらの実験にシフトしています。
【ver2】
ほとんど同じですが、少し異なります。
最初に縦軸・横軸に線を引いて、原点に待ち針を刺します。台形ガラスを原点に接するように置いて実験開始します。
ver1との違い・・・最後のところが一番大きな違い
よくわかっていないと間違えやすいです。
◇ポイント・考察
①一直線になること
②点を結んでいいのはなぜか
③コンパスの円上に原点から直線を引くのはなぜか
など
【ver1】【ver2】を並べてみた
少しずつ違いますよね。
屈折の原理というか、目的などがわかっていたらどちらでも。教員が指示しやすく、生徒も考えることができたら、それでいいんじゃないのかな?と思います。
【ver3】
個人的には、ver3の方法がシンプルでわかりやすくて好きです。
①最初に台形ガラスの上と下線を引く
②1本は台形ガラスに沿って刺し、もう1本は好きな所に刺す
③台形ガラスの横からみて一直線になるよう(↑動画参照)に4本まち針を刺していく
④針を抜いて、線を引き、コンパスで円を描く
⑤円と交わる点と、縦軸が直角になるように。
データ処理します。
◇データ処理◇
屈折率はsinθ1/sinθ2で求められます。ver3の最後の写真で説明すると、
sinθ1はSP/SO
sinθ2はQR/QO
そして、「SOとQO」は円の半径で等しくなるので、SP/QRから屈折率が簡単に求められます。
3パターンの方法で求めた屈折率の平均は1.55になりました。
屈折率1.52の台形ガラスを使用しているので、誤差は約2%。許容範囲内でしょうか。
簡単な実験で計算もシンプルなので、実験プリントも授業内で完結できます。
※狭い実験室でレーザー光線を使うと暗幕して暗くしないとわかりにくいし、目に入ってしまう危険性があるので、まち針を利用していますが、最後にしっかり本数確認しています。
※半円アクリルを使用した試験問題も見かけます。