先日、花粉管伸長の実験をしました。
ざっくり言えば、めしべについたおしべの花粉が発芽して伸びていく様子を観察しました
『実験』
生物担当の助手さんが育てたインパチェンスを使用します。
○は花粉が採取できるもの。
×は、採取できません。
生徒には見分けがつきませんので、花弁(花びら)にテープを付けて目印にしてあります。
生徒は、爪楊枝で少しだけ採取します。
その後、10%スクロース溶液を半滴だけ滴下したスライドガラスに、擦り付けて少しかき混ぜてカバーガラスをします。
時間の記録を、スライドガラスに張られたテープに書き込みます。
顕微鏡で観察します。
四角い形の花粉を探します。
約5分後、少し伸びた花粉管に焦点をあてて、接眼ミクロメーターの目盛りで、どのくらい伸びるのか、10分~15分後に計測して伸長速度を計算し、スケッチ観察するという実験です。
写真は約1時間半後の花粉管です。
15×10倍
スクロース溶液と空気の間は、花粉管が伸びやすいと言われています。
15×40倍
授業内では、この花粉管の1/3~1/2くらいの長さでしょうか。
花粉管内の原形質流動の様子も確認できます。
インパチェンスは、比較的短時間で伸びるので、観察しやすいと言われています。
しかし、天気にかなり左右されるようです。この日は湿気がたっぷりの実験日和でした
晴れて乾燥した時など、花粉管が時間内に伸びない場合を想定して、二時間ほど前にスライドガラスを作っておく工夫がされてました。
いままで、露草、百合など試したようですが、インパチェンスが観察できる確率が高いとのことでした。
生物分野は大きく進歩していて、教科書もかなり変わりました。
「花粉管がなぜ胚のうまで到達し、やがて種子になるのかは長い間大きな謎だった」と、資料集に書かれていました。
この実験に関しても、さまざまな人が実験を行っています。
なぜスクロース溶液か、他の糖ではダメなのか。
また、浸透圧の関係。
寒天培養地を使用するかどうか、、、などなど研究を重ねています。
私もたくさん勉強しないといけないなあと改めて思いました❗