剗の海(せのうみ)は西暦800年前にあった広大な湖のこと。
それが、貞観大噴火(平安時代)などの富士山の噴火活動で溶岩が流れ込み、埋没を逃れた部分が本栖湖、精進湖、西湖として残り、溶岩の上に再生した部分が青木ヶ原樹海だそうです。
富士山は世界遺産にもなっていますが、歴史や噴火活動のことは少しだけ聞いていた程度でした。
ということで、8月に理科の教員数人と富士山周辺を巡る、地学自主研修と遊び要素を含むイベントに参加しました。地学専門の方がいたので教えていただきながら貴重な体験ができました。
何回か訪れたり、景色を眺めていたハズなのに、着眼点が違うとこうも違うのか?という感じです。
◇「本栖湖」湖畔を散策
溶岩が湖にたどり着き固まった縞模様の様子。草で分かりにくいですが観察できます。
溶岩ローブ チュムラス
草で分かりにくいですが、矢印の所に大きな割れ目ができています。流れ込む方向に沿っているとのことです。
◇「精進湖」湖畔
円形火口
道路から見たのですが、上から見たら円形かと。水蒸気爆発によりできたとのこと。
◇「鳴沢」
『鳴沢氷穴』
観光地になっているので、整備もされています。
地下のほとんどが永久凍土で、富士山の雪解け水も地下を流れていると看板に書いてありましたが、とにかく涼し・・・寒かったです。
『鳴沢溶岩樹型』
何カ所かありますが、今回は「道の駅なるさわ」で観察しました。
森林地帯に溶岩が流れこみ、樹木が燃え尽きて空洞ができたそうです。
『鳴沢ジラゴンノ スパイラクル群』
ジラゴンノとは地名。
そして、「スパイラクル」は和名では「溶岩水蒸気噴気孔」とのこと。
世界的にも数多く完全なカタチで観察できる珍しい場所だそうです。
森林地帯に流れ込んだ溶岩流の中で水分が気化し溜まったガスが一気に爆発した跡ということが、解説看板に書かれていました。
赤丸の所に大きな空洞ができています。写真では見えないですが、細かい気泡の跡のようなものもたくさん観察できました。
◇「船津胎内樹型」
センター内には不思議な溶岩が置いてあります。
樹型の中をヘルメット着用して入ります。立ち上がれないし、すれ違いができないので声を出しながら他の人と譲り合って進みますが、足がプルプルしてしまいました。
◇「富士山樹空の森」
溶岩広場
堀金北溶岩樹型がありましたが、落ちないようにネットがかけられ、草で覆われて全く見えませんでした。
参考までに・・・
静岡大学の防災総合センターのサイト↓です。
富士山の噴火について、わかりやすく書かれています。周期的に考えるとそろそろ噴火?と考えると怖くなります。
キチンとした研修もいいけれど、のんびり自由気ままな感じで学ぶことができ、貴重な1日でした。