前回の続き(*^^*)
三本目のCuイオンとZnイオンを分離します。
系統分離実験は、塩酸を加えて第1属を沈殿させ、次に硫化水素を加え第2属を沈殿させる。と、言う手順が教科書や図説に書いてある定番です。この練習のための実験なので、硫化水素を使用したいのですが、硫化水素は何せ臭い。
硫化鉄と酸の水溶液を反応させて気体を液体に通じるのですが、約10班が各々反応させると、有毒で腐乱臭の硫化水素が化学室だけでなく、校舎内に広まりそうだし、1つしかないドラフトで発生させて順番に通じさせる時間もない(。>д<)
ということで、硫化水素の水溶液ってあるの?固形しか見たことないかも。
硫化物イオンで代用を考えて、じゃあ硫化ナトリウム水溶液を使おうと思ったのですが、ナトリウムも金属イオンだよ?邪道だよ?となり、最終的に、一部の図説では掲載されていた硫化アンモニウム水溶液を使用することに(*^^*)市販で水溶液が売ってるので調合の必要なし(*^^*)小分けして、、、
数滴加えてみると、見事に硫化銅の黒い沈殿がでました。
と、ここで男子班が臭さにやられて、硫化アンモニウムの試薬をドボドボ加えたら(-_-#)、黒色の硫化銅をろ過したあと亜鉛イオンを確認できなくなりました( ̄^ ̄)
少し考えればわかることですが、硫化物イオンで沈殿できる条件は何回も勉強してるハズ。
弱塩基の硫化アンモニウム水溶液をドボドボ加えたら、酸性から塩基性になっちゃうよ!
沈殿をよく見ると硫化銅の黒と硫化亜鉛の白い沈殿が混じってグレーぽくなってた(^^;
ろ過する前なら、塩酸加えて液性を酸性に戻せば、銅だけが沈殿するのですが( ̄^ ̄)
黒色の沈殿を濃硝酸で溶かして少し加熱してみます。
少し冷ましてアンモニア水溶液を加えて錯イオンに。
これも、最初のクラスではこんなにきれいな青色は確認できなく*1硝酸銅水溶液の濃度を0.1mol/Lから0.25mol/Lに変更してやっと、確認できました!
ろ過した後の水溶液に、今回は亜鉛なのでさらに硫化アンモニウム水溶液を加えると、硫化亜鉛の白色沈殿が写真のようにできます。こんな風に分離できて、確認もバッチリな班は意外に少なかった*2
何が入ってるかわからない水溶液から、四種類の金属イオン(各班で異なる)を特定する本番実験は果たして大丈夫かなあ、、、何が入ってるかわからない場合は、硫化アンモニウム水溶液を加えて第2属を沈殿させたあとに過熱し、硫化水素を飛ばして希硝酸を加えてからアンモニアを加えないと、塩基性のときに沈殿する鉄や亜鉛やアルミが沈殿してしまって、、
と心配しましたが、無事に終了して80%の班が特定できて、きっちりやりとげました☆二番手校ではありますが、進学校なのでやるときはやるね!という感じです。