実験も一段落したので、片付けをしています。
戸棚の古い薬品の処理を少しずつ続けています。
今回も、ラベルが消えてしまった為に何の試薬かわからなくなってしまった試薬ビンに挑戦。埃かぶって白くなってます。
光と反応することを避ける褐色試薬ビンに入っていて、高校の化学の実験で使用するだろうと思われるものを考えます。
嗅覚と視覚から確認
刺激臭なし・・・硝酸ではない
ビンの蓋付近異常なし・・・硝酸銀ではない(光と反応して黒っぽくなる)
水溶液が無色・・・過マンガン酸カリウムだったら赤色のハズ
無色、無臭でした
pHを確認
万能pH
色から塩基性??
予想外の結果でしたので、もう一度フェノールフタレイン溶液で確認してみました。酸性では無色。塩基性で赤色に変色します。
やっぱり塩基性の水溶液。
塩基性の水溶液で頭に浮かぶのは、水酸化ナトリウム水溶液。でも普通は褐色ビンに入れることはないです。
さらに水酸化ナトリウムのような塩基性の水溶液をガラス製の試薬ビンに入れる場合は、ゴム栓で蓋をすることになっています。ガラスの蓋だとくっついてしまい開かなくなるため。
ということで、、、
塩基性の水溶液で他に考えられるものはアンモニア水溶液ですが、無臭でしたので違います。
塩化バリウム、塩化カルシウムを入れてみました。
白色沈殿が確認されました。
予想通り、炭酸イオン??
炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムの水溶液と思われました。
さらに、この2つの沈殿に塩酸を加えると、二酸化炭素と思われる気体を発生しながら沈殿が消えました。
さらにフェノールフタレイン溶液を加えた時の赤色がかなり濃いものでした。
炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウムでは色が異なります。
おそらく炭酸ナトリウムかなぁ。
と、資料集やネットで陰イオンの分析を見ると、炭酸イオンとリン酸イオンは似たような反応という記載があちこち。
リン酸塩の水溶液を、使用した実験は思い浮かびません。でも、確かに薬品庫にはリン酸イオンの水溶液になる薬品が多数あり、使いかけもありました。
ということで、、、炭酸イオンとリン酸イオンのどちらかを決定するには、、、
マグネシウムイオンと反応するか?しないか??試してみました。
不明の水溶液と、リン酸水素アンモニウムの水溶液に、塩化マグネシウムを加えると、、、、リン酸イオンに反応して少しだけ白色の沈殿ができています。
やっぱり炭酸ナトリウムの水溶液かな。
炎色反応
黄色(オレンジ色)の炎が確認されました。ナトリウムイオンが含まれています。
何となく、炭酸ナトリウムかなぁと確定できましたが、安易に水道には流せません。今回使った試薬たちと古い硝酸銀で白色沈殿を作って廃液カップに。
廃液処理業者に依頼します。
不明薬品のままだと、業者に分析依頼しなくてはいけなくなるので、かなり高額になってしまいます。
正しいかわかりませんが、高校の実験で使用する薬品の種類はそんなに多くないので、金属イオンの分離や陰イオンの分析の教科書や資料集とにらめっこして予想しながら特定できます。
大学などではガスクロや分光分析などのような高額な分析機器を使って特定していくものと思われますが、、、
果たして正しいのかどうか自信はまったくありません。
間違ってるよ!という意見のかたがいましたら、お手数ですが教えて下さい