高校で使用する鉄の水溶液↓です。
写真左側、淡緑色の溶液は、0.25mol/L硫酸鉄Ⅱ水溶液
右側の黄色溶液が、0.1mol/L硝酸鉄Ⅲ水溶液
一学期に遷移元素・鉄の実験で使用した残りの水溶液です。
鉄の化合物は、+2、+3の酸化数のものがあります。Fe2+『淡緑色』は空気中では不安定(酸化、風化しやすい)なので、安定してるFe3+『褐色、黄色』になりやすくすぐに変色してしまい、主に還元剤として教科書などにも紹介されています。
FeSO4・7H2O(淡緑色結晶)は、
Fe+H2SO4→FeSO4+H2
金属の鉄を希硫酸と反応させるか、黄鉄鉱から酸化させて生成されるようです。
このときに、Fe3+が安定しているからといって、↑の化学式でFe2(SO4)3は生成されません。H2が、還元剤として水中に溶け込むO2をどんどんH2Oに変えてしまうので、Fe2+がFe3+へ酸化されることはない(化学の新研究 三省堂)そうです。
こうしてできたFeSO4・7H2O(淡緑色結晶)を水溶液にして実験に使用するのですが、、、
硫酸鉄(2)水溶液を放っておくと、、、水中に溶け込んだ酸素によって次第に酸化されてしまい、実験の前の準備段階で、硫酸鉄2の水溶液を調整しても、変色して黄色になってしまい、教科書などとは異なる色になり、たいへんよろしくない状況に!( ̄▽ ̄;)
しかし!すぐに変色してしまって困っていた硫酸鉄(Ⅱ)水溶液に、希硫酸を加えると変色しないのです。
そこで実証プチ実験してみました!
硫酸鉄(Ⅱ)の淡緑色の結晶です。
水溶液にします。すぐに一本には手近にあった(^^;6mol/L硫酸を約1ml加えました。
硫酸を入れない方は、すでに黄色になりかけています。
半日経過
ここで、不思議なのですが?希硫酸を黄色に変色した試験管に加えると、、、
淡緑色に戻りました!(^-^)
実は、これは偶然に発見したものです(笑)
偶然に混ぜたら、、、こうなったと!( ̄▽ ̄;)
化学の先生に、鉄釘を入れてみたら?とか、いろいろなアドバイスを頂いたのにうまくいかなかったのですが、偶然って恐ろしいものです(笑)
硫酸鉄水溶液の淡緑色を持続させたい方は参考にしてください。
ちなみに、どうして硫酸鉄水溶液の濃度が0.25mol/Lかというと、、、0.1mol/Lだと、淡緑色が薄すぎて(^^;色が分かりにくいという化学の先生の鶴の一声、、、というなんの根拠もない理由です( ̄▽ ̄;)
※私と同じような経歴でこの職種で前向きに?頑張っていて、いつも励まされて参考にしている方のサイトで、硫酸鉄水溶液が淡緑色からすぐに黄色に変色して困ってる?というような記述があったので、少しだけ、、、お節介かなあ、、、と思いながら、、、、( ̄▽ ̄;)
記載のNASAさんの サイト(閉鎖?されました)で、いろいろと考証頂き、記事の一部を訂正しましたm(__)m希硫酸を加えて変色しない理由などは、こちらのサイトを参照してみてください。素晴らしいです!
また間違い、不明な点がありましたら、、、ご教示願いたいと!思います(*^^*)