なんとなく実験しています

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日々のアウトプット、メモ帖、備忘録として

※正解は一つではないです。選択肢の一つとして参考にしていただければと。

気体の分子量の測定実験

『気体の状態方程式』pV=nRTから分子量を測定するという実験です。

pV=nRT

圧力p(Pa)
体積V(L)
物質量n(mol)
◇n(mol)=m(g)/M(g/mol)
気体定数R=8.31×10の3乗(Pa・L/(mol・K))
絶対温度T(K)
◇T=セルシウス温度(℃)+273

融点の低い謎の液体物質を使用します!(*^^*)謎にするのは、ざっくりいうと物質には重さが決まっているので、何の薬品かわかってしまうと、頭のいい子は数値を逆算し、実験数値を操作して提出してしまうため(笑)

操作質量m(g)を求める
教科書や図録では丸底フラスコを使用していますが、本校では100mL比重計(ゲーリュサック型)です。

空の乾いた容器の重さを測定します。

イメージ 1

50.677g

操作2で、試料を入れて余分な試料を出して温度を測定した後に、凝縮(液体から気体)した試料の重さを測定します。

イメージ 2

51.218g

m=51.218-50.677

m=0.541g
これで、比重計を満たした試料の重さがわかりました。

操作温度T(K)の測定

空の容器の重さを測定した後、謎の液体試料約1mLを比重計に入れます。

イメージ 3


約200mLお湯を入れたビーカーに比重計を入れて沸騰させます。
比重計の先端からは、余分な試料が気化して外へ出ていきます。そのとき、ゆらゆら湯気とは異なるものが角度によって見えます。それが見えなくなるまで沸騰を続けます。
比重計の中と外で気圧が一定になるということです。

イメージ 4


比重計の内壁を注意深く観察していると、底にあった液体試料が温められて気体になり、沸騰しているお湯より少し高い位置の内壁で少し冷やされて再び液体に凝縮し、玉のようにコロコロと内壁を流れている様子が観察できます。

イメージ 5


温度計で水温を測ります。
本来の実験では、フラスコ内の気体の温度を測定するのですが、比重計内を気体で満たした後に2分ほど加熱を続け、水温と内部とほぼ同じ温度になるようにしています。
ということで、温度を測るタイミングも考えるところです。

通常のセルシウス温度でt=90.5℃でした。
絶対温度にするので、90.5℃+273

T(K)=363.5

操作体積V(L)を求める

比重計内の体積を測ります。
謎の液体試料を廃液収集し、比重計内を水で満たします。

イメージ 6

蓋をします。水が飛び出るので注意

イメージ 7

メスシリンダーに水を静かに入れます。

イメージ 8


比重計は100mLとなってますが、実際は、、、
v=101.5mLでした。
リットルに換算します。

V=0.101.5L

操作圧力p(pa)を求める

壁にかけてある水銀気圧計を読みます。
が、、、いじわるなことに、、、
760.5mmHg(>_<")

基本が、、、
760mmHg=1.013×10の5乗Pa=1気圧

なので、、、換算します
比例で考えるとわかりやすいかな。

760mmHgの時に、1.013×10の5乗Paなので、760.5mmHgのときは、

p(Pa)=760.5/760×1.013×10の5乗

以上の数字を公式に当てはめるだけ( 〃▽〃)

なんですが、、、
しっかり予習してこないと、、、何をしているのか全くわからないことになります( ̄▽ ̄;)

そこは、さすが進学校!各班に必ずできる子がいて、計算をテキパキしてくれます。

生徒実験の前に行った予備実験では、上記のような数値が出て計算すると、、、

158.83g/molとなりました!

謎の液体試料は四塩化炭素(沸点76.7℃)を使用しています。四塩化炭素の分子量は153.8g/molが正解なので、誤差は約3.2%となります。まずまずの結果が得られたことになります。

各班も140~160という数字を出していたので、いろいろな点を考慮するとかなり成功したと言えるのかな(笑)