なんとなく実験しています

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日々のアウトプット、メモ帖、備忘録として

※正解は一つではないです。選択肢の一つとして参考にしていただければと。

銅の酸化還元

酸化還元反応で、例として一番よく取り上げられる銅。


銅(Cu)が酸化すると黒色の酸化銅(CuO)になります。
2Cu + O2 → 2CuO
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この反応を酸化と還元を使って説明すると、、、

銅に注目する言い方をすれば、
『銅が酸化された』
『銅は酸化され、酸化銅になる』
『銅は電子を失って酸化された』
『銅は酸化数が0から+2に増加して酸化された』
『銅は酸素を還元する還元剤となる』
などなど

同時に、酸素に注目すれば、
『酸素は還元された』
『酸素は電子を得て還元された』
『酸素は酸化数が減少し還元された』
『酸素は銅を酸化する酸化剤である』
などなど、、、

1つの反応ですが、酸化と還元を使ってたくさんの表現(あまり使わないものもありますが・・・)で説明できます。
ただ、この反応のときは銅が主語になる方がわかりやすいのでよく使われます。

ということで、国語力が必要になるのですが、皆、混乱してしまうようです。


さらに有機化学でも、例としてよく取り上げられている銅の実験。
銅とメタノール酸化還元反応

CuO+CH3OH → Cu+HCHO+H2O
酸化銅メタノールが反応すると、、、
→銅とホルムアルデヒドと水が生成されます。


銅を加熱して酸化銅にします。
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少し赤くなるまで加熱し、素早くメタノールが入っている試験管に。
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メタノールに近づけます。揮発性があるので、すぐに反応します。
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黒色の酸化銅が、ピカピカの銅に還元されました
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メタノール(気体)が酸化されて、ホルムアルデヒド(気体)ができ、酸化銅が還元されて銅に戻ります。

この反応も、酸化還元という言葉を使ってたくさんの表現ができます。

メタノールが酸化された。
メタノールが酸化されてホルムアルデヒドになる。
メタノールが還元剤として銅を還元した。
メタノールは酸化され電子を失い、酸化銅は還元されて電子を得た。
酸化銅が還元された。
酸化銅が還元されて銅になる。

更に複雑に、組み合わせたり。
ただ、有機化学の分野のとき、アルコールであるメタノールを中心に勉強しているので、メタノールが主語になることが多いです。
もう、コトバ遊びです



この実験での注意点

◇何度か、銅を加熱しメタノールに近づけてから試験管の中の匂いを確認すると、くさい!独特の刺激的なホルムアルデヒドのにおいがします

ただ、シックハウス症候群や発ガン性があるなど、かなりの毒性があるので、吸い込み過ぎないように注意が必要です。


◇銅線が細かったり、古いとボロッと赤熱された銅が落ちてしまうので注意。

メタノールの液につけてはいけませんと、言われています。
メタノールには引火性があるため危険だという説?
銅にメタノールの液がついてしまったら、加熱を繰り返すのは危険だから?

近づけるだけで、メタノールの蒸気と反応するので、銅の還元が確認できるので、メタノールの液につけなくてもいいのでは??

メタノールの液につけてしまうと、試験管から引き抜いた銅線が再び黒色の酸化銅に戻りにくくなる??

と、さまざまな理由??から熱した銅線はメタノールの液につけてはいけないようです。

反応が悪いときは湯煎してメタノールを温めて揮発させます。


どの資料を見ても、メタノールの蒸気に、、、と指示されているので、コルク栓に銅線を突き刺して、メタノールの液につかない高さに固定すればラクです。
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◇銅線は熱の伝導率が高いので注意です。コルク栓をしていると加熱しているときに手が熱くなりません。
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