先日、大学の化学実験研修会に行って来ました
高校でも有機実験でジアゾカップリングの実験を行います。
本校で行った実験では、アニリン塩酸塩と亜硝酸ナトリウムでジアゾ化し、2-ナフトールと水酸化ナトリウムの試薬とカップリングさせてアゾ化合物の1-フェニルアゾ-2-ナフトールで布を染めました
なんだか、呪文みたいですね
今回は、酸性染料と言われる『オレンジ||』を合成し染色する実験でした。
ジアゾ化
スルファニル酸と無水炭酸ナトリウムに純水を加えて撹拌します。
そこに、亜硝酸ナトリウムを加えるのですが、ここからがポイントです。
5度以下で反応させます。
氷で周囲を冷却しながら、さらに希硫酸を加えて撹拌します。
p-ジアゾベンゼンスルホン酸が析出
カップリングの準備
2-ナフトールの粒を水酸化ナトリウム水溶液で溶かします。
合成
にを加えて撹拌すると、、、カップリング反応がすぐに
沈殿物ができ、さらに塩化ナトリウム(食塩)を加えてから、今度は湯浴で70度ほどで温めると、オレンジ||が塩析で析出できます。
その後、また冷却しながら、、、
ドロドロとしてきたら、ブフナー漏斗で吸引ろ過します。
『オレンジ||』の沈殿ができました。
染色
『オレンジ||』を純水に溶かし、希硫酸を加えます。
無地で繊維の素材が異なる羊毛、木綿、絹を加えて染色します。
約15分後
染色の色合いが異なる様子がわかります。
動物由来のたんぱく質で構成されている絹や羊毛は色鮮やかに染色されていますが、植物由来のセルロース繊維の木綿はイマイチです。
酸性染料の特徴がハッキリわかる実験で、大成功でした