新型コロナウイルスの感染症緊急事態宣言のため、自宅で夏季休暇を過ごしています。
職場の同僚より聞いて体験講座に参加してみました。
kawasaki-tanoshii-jugyo.official.jp
義務教育向けの講座になるかと思います。
理科教育史が専門である故板倉聖宜氏の子どもがたのしく、そして予想や体験を通して学ぶ「仮説実験授業」を実践しています。
今年はオンラインでの開催でしたので、3日間のうち時間の都合と興味がある講座に気軽に参加できました。
またzoomでの講義でしたが、頻繁に質問があって”手を挙げる”機能を使ったり、チャットで書き込むよう促されるので、飽きることがありませんでした。
<1日目>
「もしも原子が見えたなら」 中林典子
いろいろな分子模型、アプリ「もしも原子がみえたなら」(有料)を使ったシュミレーション動画などを駆使された講義でわかりやすいものでした。
個人的には「モルQ」(分子カードゲーム)や「モルカ」(かるたゲーム)などや水分子風呂敷などのグッズにも心惹かれました。
「スマホと顕微鏡で水中の小さな生き物観察」荒木三奈
ゾウリムシやラッパムシ、ツリガネムシなどさまざまな生き物を観察しました。
なかでも、ノロミジンコは初めて見ました。
<2日目>
「燃焼」 鈴木健太
金属(鉄、銅、アルミニウム)が燃えると、酸素と結びついて重くなります。でも、有機物(割りばし、セルロース、糖など)は?
どうしてそうなるのか予想(仮説)を立て、簡単な検証実験で観察させ、考察させていました。
「昆虫ライブ」新居浩明
某公園からライブ講演
虫を実際に捕りながらなので、場所によりネットワーク環境が悪かった点は残念でしたが、一緒に野山を駆け巡っている感じでした。
セミ、カブトムシ、クツワムシ、アリ(トゲアリ)、ジョロウグモ、バッタ、クワガタ、蜂などなど登場(もっといたかも・・・記憶力が・・・)
「科学を支えに」清水龍郎
錯視・錯覚など脳が都合よく解釈をしているという話から、脳は興味・関心のあることだけに反応していくことからネット社会の危惧、それを払拭するために仮説・実験・観察が大切だというお話でした。何が正しいかはとても難しいことで、多数決で選ばれたことが必ずしも正しいとは限らないという点は心に残りました。
<3日目>
「ものとその重さ」西本健
若手地方小学校現役教師が講師でした。モノの重さについて、今更ながら錆びた頭をフル回転させながら学習しました。
体重計にいろいろな体勢で乗ったとき、重さは変わるか?モノの形を変えたら?モノがはみ出したら?水中にあるモノは?などなど
子どもが小さい時、一緒に受講、見せたかったなぁという感想が一番合っているかもしれません。
どの講義もそうでしたが、予想させて多肢選択から回答させチャットで選択理由など書き込むので、100人を超える受講生も講義に参加できて飽きずに聴講できました。
アクティブラーニングの手法でピア・インストラクションの簡単バージョンのようなものでしょうか。ピア・インストラクションとは、問題に対し回答を選択肢から考えて選び、その後わかる人がわからない人に説明したり話合ったりした後再度回答させ、最終的に教員が正解を解説していくという手法です。
どの教育法が正解ということはないと個人的には思っています。それぞれの良いところを取り入れ、これからの変化の激しい時代を生きていく力を育むことができるようにサポートできたらいいなぁと考えていたので、3日間の体験講座は有意義なものになりました。