実験室の片付けで一番大切なことは担当の教諭たちの意見を聞くこと。難色を示す方がいる時は、特に慎重に意見を伺いながら作業を進めますが、今回は満場一致で片付けて欲しいという依頼があり、お任せのコトバをいただけたので好きなように片付けています。
片付けをしていて簡単なことは、劣化しているもの、破損しているものを捨てること。
判断に困るのは、まだまだ使えるけれど現在の授業では使わないであろう実験器具たちの扱いです。
例えばガラス器具。
汚れていても洗えばきれいになって使用できるし、また使いたいときに揃えるとなると金額がかかるものは困ります。
使わないモノは処分してしまえばスッキリ片付くのはわかっているんですが、本来捨てられない性分なので・・・悩んでばかりです。
そして、
〇安全ロート
ドロドロの棚にあって、黒くかなり汚れていました。包んである新聞紙の日付も約30年ほど前のもの。平成1ケタの時代はこうだったんだ~~と思わず読んでしまいます。
生徒実験では使う予定はないんですが、購入すると1000円弱くらい?で10本以上あると考えると・・・
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洗ってキレイになりました。とりあえず保管
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〇吸引ろ過ビンなど
生徒実験で金属イオンの系統分離実験などした時に、前前任校では使用したこともあります。ただ、この汚れかたを見ると長い間使用した形跡はないかな。
吸引ろ過ビン、大きさにもよりますが1個2000~3000円ほどします。使用したいときに買いそろえるのは難しいだろうなあ。
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ということで、洗ってピカピカに。
まだまだ使えそうですが、どう見ても昭和30年代の雰囲気のガラス器具。耐久性はどうなんだろうと不安になりつつも、とりあえず保管。
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〇ナス型フラスコ
有機化学の実験で一般的には使用するナス型フラスコですが・・・
この汚れた様子から長きにわたり使用していなかっただろうし、これからも生徒実験で使用予定はないもの。ただ、かなり大きいものもあって、2000~5000円くらいすると考えると・・・
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洗ってピカピカに・・・自己満足の世界ですがとりあえず保管。
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〇その他
リービッヒ冷却器(蛇管入り)が12本も。こちらも1本約3000円ほどする高価な器具なので、ササっと洗ってとりあえず保管。シリコン管も外しました。
電解装置(ホフマン型)コチラは・・・かなり高価です。1台2万円弱??くらい。
現在はわかりやすい動画も数多くあって、生徒実験では使用していません。器具の扱いも使用薬品もいろいろ気を付けないといけないので面倒な実験器具なんです。
とりあえず保管。スタンド台だけは使えるかも?
他にも、三角フラスコや、丸底フラスコ、平底フラスコや、メスシリンダー、メートルグラス、メスフラスコなどもよく使う容量のモノ以外は悩みますが、可能性があるのでキレイにして棚に。
そしてほとんど使用しないであろう決定のガラス器具たちは新聞紙で個装して、箱詰め。箱には内容物がわかるように情報を記載して保管しました。
ただ、棚の8割ほどに収めたいので、片付けの目処が付いたところで再度判断したいと思います。
さて、処分するかどうか判断に悩むものばかり紹介しましたが、片付けしていて発掘した嬉しいものもあります。
〇収納カゴ
ドロドロでしたので、洗って再利用です。しっかりしたものなので助かります。
真っ黒・・・10ケース以上は洗ったでしょうか。
〇計測器
2、30年ほど前の電気伝導度計を発見。
電気伝導時計というと、水質調査に使ったのかな?と。
純水の測定に使用する電気伝導率計が頭によぎり、何が違うのかな?と思いつつ、水道水、食塩水、純水など計測してみました。
純水は針が全く触れませんでしたが、他は針が触れました。
カートリッジ純水器に電気伝導率計がついていないので、コレは使えるかも。定期的に測定して針が動くようになったら交換かな?
ただ、電極大丈夫か?校正は?と不安も残りますが、ないよりはマシ!かな。
※後日、カートリッジの取り換えランプを発見。
ということで、いろいろ寄り道しつつ、試しつつ。
片付けの道はまだまだ続きます。