薬品庫でかなり古いと思われる「黄りん」を発見。
長年使用した形跡はなし。
黄りんは、猛毒、空気中で自然発火するので保存は水中という取扱に要注意の毒物。
相談して12月末の業者廃棄薬品の一覧に加え、処分することにしました。
そこで、処分する前に・・・
シャーレに水を入れて水中で切ってみました。
蝋状でかなり硬いので、ボロッと。
※ここでふつうに空気中に取り出し、金属ナイフで切る時に摩擦熱でボッと火が出て事故につながる事例が報告されています。要注意です。
※皮膚に接触すると生命に危険(安全データシートより)薬傷を負うとあるので「手袋」してます。
教科書などにも自然発火の性質がクローズアップされ、火が出ている写真が掲載されているので、恐る恐るその欠片をとって空気中に置くと・・・
しばらくして白煙が・・・ゆったり・・・
激しく燃焼すると思っていたので、これには拍子抜け(笑)
そこで気が付きました。
乾燥した真冬の12月。換気のため窓全開なので室温約5~10℃という環境。
黄りんの発火点(着火源なく空気中で燃え始める温度)は約35℃となっています。
※固体だと約60℃で水蒸気飽和空気中では約30℃(安全データシートより)
激しく反応させたかったら?夏がおすすめ?
湿度があると青白く発光するというから発火点のさらに低くなる梅雨の時期??
ということで、いろいろYouTubeを見ると動画がありました。
大きい塊で自然発火している様子の動画(実験室中が白煙)や、図説にも掲載されていますが二硫化炭素に溶かした後にろ紙に浸し自然発火させている動画など。
自然発火にこだわらず、マッチかチャッカマンで火をつけてみても良かったのですが、度胸がないのでこのまま今回の試しは終了。
ということで、
面白くない動画で恥ずかしいのですが、せっかくなのでアップしました。
穏やかに反応するだけで自然発火しない地味な黄りんの動画も良かったらどうぞ。