生物の研修会に行ってきました。
プロトプラストの単離と細胞融合
ざっくりいうと、、、
いくつかの異なる細胞の壁を薬品で溶かしてバラバラにし、くっつけて細胞を1つにする
『材料』
ピーマン(緑)とパプリカ(黄、赤)など
プロトプラスト迅速単離キット(甲南大学教材開発チーム)
但し、教授が代わり2016年現在は発売中止中
『実験操作』
4つの材料を皮を取り除き3~4mmにカットし、酵素液の入ったマイクロチューブにいれる。
本来は1日置くなど時間をかけますが、時間短縮のため、減圧処理をします。
アスピレーターを使用します。
写真のキットも現在は販売中止ですが、ビンと粘土などあれば簡単に手作りできます。またはデシケーターなどで減圧してもいいかな。
突然沸騰するので、ふつふつ気泡が突然きたらスクリューコックで開閉しながら調整して注意しながら、、、10~15分ほど。
その後、30度の恒温槽に。時々降りながら15~20分ほど。
マイクロチューブの中のカットした材料をよく降りながら取りだし、しばらく放置。沈殿させる。
マイクロチューブの底から液を取りスライドガラスにセット
顕微鏡で観察します。
丸い細胞がフワフワ
本来は細胞は細胞壁があるので長方形のような四角なのですが、細胞壁を酵素で溶かしてしまっているので、壁がなくなって弾けた感じに。
今度は、丸い細胞をくっつけてみます。
PEG液を混ぜると、、、接着して雪だるまのように。
緑色のピーマンと赤色パプリカかな??
時間が経つと雪だるまから1つの円のように、細胞が融合していきます。
これを培養していけば、細胞分裂して2つの性質を受け継いだ植物ができるハズ
しかし、、、
形はピーマンとパプリカなので似てるようなものができるかな??
大きさは中間くらい??
色は緑色と赤色がマーブル状になるのか?それとも混ざってオレンジ色か??
そもそも、植物体まで育つの??
不明なことばかりですが、資料集などにはオレンジとカラタチを掛け合わせて「オレタチ」が紹介されてます。
ただ、、、残念なことに新課程になり、高校の教科書からは削除?されてます。
加えて、キットも販売中止なので酵素液の調合はかなり手間がかかります。
一度調合すれば、冷凍保存できるそうですが、、、
それなのに何故研修会を行ったのか(笑)
本校でも年に数回中学生や小学生対象の化学教室を行っています。
そういった時に使えるのでは?という提案でした。
確かに、マイクロチューブに、アスピレーター、恒温槽に顕微鏡は小、中学生には目新しくて喜ぶかな。
色の違う細胞が融合する様子は大人でも感動でした
数年前に他校の助手さんに教えて頂いたことがあるのですが、、、記憶を辿りながらの研修会でした。