なんとなく実験しています

なんとなく実験しています

日々のアウトプット、メモ帖、備忘録として

※正解は一つではないです。選択肢の一つとして参考にしていただければと。

体細胞分裂観察

少し前になりますが、ニンニクの根の体細胞分裂を観察しました。

下準備で9~10月頃にネギや玉ねぎ、ニンニクなどの根を水に浸して生やします。

その後、先端を2cmほど切り取り、固定の操作(カルノア液など)をして冷蔵庫で保存しておきます。2~3年ほど保存可能です。これでいつでも実験ができます。

そして実験の前に解離・染色します。
解離は1mol/L塩酸でキッチリ60度で数分(5分ほど)温めながら解離します。

いよいよ染色です。
染色体を観察しやすいように使用する試薬は、酢酸オルセインや酢酸カーミンなどが主流ですが、シッフ試薬を用いました。
酢酸オルセインを使用しての以前のblogはコチラから

canacana44.hatenablog.com

シッフ試薬は塩基性フクシンを使って、数日かけて調整します。手間がかなりかかります。1度調整しても1~2年しか持ちません。

実験の数時間前に、固定・解離の下準備をキチンとしたニンニクの根を、シッフ試薬につけておきます。
無色透明な試薬です。根の先端が濃紫色にキレイに染まっています。

イメージ 1



実験では、根の余計な部分(染まっていないところ)を取り除き、押し潰しをしてから顕微鏡で観察します。

倍率15×10

イメージ 2


細かすぎてよくないわかりませんが、慣れると、この段階で分裂している細胞が何となくわかります。

倍率15×40

イメージ 3

 

イメージ 4


染色体がキレイに染まっています。
このプレパラートを作ったのは生徒です。運動部でいつもはまったく良いところはないのですが、今回は褒めちぎりました(笑)

こんな教科書のような画像を撮れることはないので、授業のあともらったのですが、数時間で乾燥してしまい?キレイには見えません。

こちらも、他の生徒が作成したもの。

イメージ 5


みんな観察できてほっとしました。