最近、痛ましい事故のニュースがありました。
電気、熱、光など物理分野はほとんどが目に見えないものなので、勉強した知識をフル回転して創造する力が必要です。
学生たちを見ていると、教科書や知識で危険だということは理解していても、実験になると他の操作などに気をとられてうっかりミスをすることが多々あります。
中には本当に運が良かった!と胸を撫で下ろすようなことも正直ありました。
だからといって、自分の子供が事故に巻き込まれたら、、、と思うと
実験の授業でも、事前実験を行い安全対策をしていても危険は伴います。
気を引き締めていきたいと思います。
過冷却を利用したカイロ
春頃、不思議なものを頂きました。
金属片が入ったハート型のもの。
「凝固点降下の過冷却を説明するときに使うものだよ」と教えてもらいました
このハート型の中には、酢酸ナトリウムが入っています。
酢酸ナトリウムは融点が約58度くらい。
ざっくりいうと、約58度以上の温度の時は液体で、約58度以下の時は固体ということです。
沸騰したお湯の中にしばらく浸し湯煎しておくと、ぷよぷよの液体になります。
お湯(約100度)から出して、室温(約20度)に静置すれば、固体になるハズ。
しかし!不思議なことに、コチコチの固体にならないんです。
この状態を過冷却といいます。
水でも同じようなことがあります。水のペットボトルを冷凍庫で0度以下に冷やしても凍らないことがあります。
しかし、何らかの衝撃、きっかけを与えると一気に固まり始めるという現象。
同じように、このハート型の金属をパチンと!衝撃を与えると。
一気に固まっていきます
しかも、暖かい❗熱を発してます。
コチコチになってしまいました。しばらく暖かいまま。カイロと言われる所以です。
そして、、、また温めて溶かせば液体になります。何回も再利用できるエコカイロと注目されている??そうです。
こうした例から、融点と凝固点、過冷却、冷却曲線、液体と固体が共存する状態などや、分子量の測定など勉強していきます