この夏、いくつかの研修会や講演会に参加しました。
子どもたちが、激動のこの時代を生き残るための教育をしていきましょう。という趣旨のものがほとんどでした。
今から20年後、今は想像もできない新たな職業が多数出てきます。また、AIとの共存など、変化に耐えらなければ生きていけません。
そのためにどうしたらいいのか、、、
ざっくり言えば、
今までの講義形式のように、おとなしく授業を受身で聞いて知識を得ているだけではいけない。
仲間と学びあいながらディベート能力をつけて主体的に思考するような授業をする
というもの
特に、上越教育大学の西川純教授の講演会にはビックリしました。
どうして今、アクティブラーニングをしなければいけないのか、、、
また、アクティブラーニングを実践して失敗したこと、、、など
限られた時間の中で、講義式を実践している現役教員たちを前に、少しでも変化してほしい、週に一時間でもいいので実践して欲しいと訴えました。
人の価値観を変えることはたいへん難しいことです。
新しいことに挑戦していくことは、面倒で手間がかかるし、不安なことばかりです。
例年通り、いつも通りで安全思考の真面目な人間ほど、変化に反発します。
私も頭ではわかっていても、理想論でなかなか難しいなぁと、、、
講演を聞いて思ってしまい、本を数冊読んでみました。
『理科だからできる本当の「言語活動」』
理科の実験が楽しい子どもは少ないという、衝撃的な内容でした。
なぜなら、理科の実験は3人から4人の班で行いますが、そこに渦巻く人間模様はかなりシビアなものでした。
班の中で誰が理科が得意か、自分は率先して手をだしていいものか、補助に回るのか、記録係になるべきか、腹の探りあいをしなければならないと。
本当は自分で実験をしたいけれど、ヘタに手をだして失敗したくない。女子は危ないからガスバーナーなどの取り扱いは男子がするなどの空気感があり実験は苦痛であるという観察・研究の結果が書かれていました。
そして教員は、いったいどうしたらいいのか、、、
子どもたちの実験に正解を求めてはいけない。グループで協力して行うようにする。教師は質問されたら安易に答えてはいけない。細かいことは言わない。
などなど
時間内に数少ない実験を成功できるようにと、今までひたすら努力してきたのに、、、と落ち込みながら考えさせられています。
『アクティブ・ラーニング入門』
たくさんの書籍が今、書店に並んでいます。
方向性を見い出せないまま教員が現場で混乱し、生徒に悪影響を及ぼさないように願うばかりです。