手軽に行える反応というイメージなのですが、今回は悩みました~~
高校生3年生の実験で、「有機高分子の未知試料同定実験」を初めて行いました。
マイケルスケール実験で、手軽に行うことができ、さらに生徒に考えさせることができるというもので、全国化学グランプリにも出題、化学雑誌にも掲載、研修会でも行ったイマドキの実験です。
初めての実験は何かと失敗や手間がかかります。
糖、アミノ酸、タンパク質の中から5種類を、ニンヒドリン反応、フェーリング反応、ヨウ素デンプン反応、ビウレット反応、キサントプロテイン反応、酢酸鉛での硫黄の検出反応から同定していくというものですが、今回は、甘く考えていたヨウ素デンプン反応に悩まされました。
<マイクロプレート・ミクロチューブ>
マッチ箱の小箱ほどの大きさです。小さいので綿棒で洗いました。
本当ならば、デンプン溶液と反応して1本だけ青紫色になるハズ、、、ならない
矢印のチューブが少し濃い褐色に反応しているなあ。という程度。簡単に反応するハズなのに、、、
先生にお知恵を拝借して、、、成功しました
1本だけ青紫色に変化。これがデンプンだと同定できます。
デンプンは、水に溶けにくい性質があるので、白く濁ります。
ただし、少し温めると水に溶けやすくなるのです。
デンプン水溶液を加熱していても、していなくても、簡単にヨウ素デンプン反応が見られます。
しかし、ミクロチューブを使用してのマイクロスケール実験のように、1~2滴ほどのデンプン溶液に、1滴のヨウ素ヨウ化カリウム水溶液を滴下してイメージ通りの反応の色を見せるためには、デンプン溶液を加熱して水により多く溶かしておく必要があるのです。
加熱して溶かすのみということでした。
勉強不足を嘆いています。