なんとなく実験しています

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日々のアウトプット、メモ帖、備忘録として

※正解は一つではないです。選択肢の一つとして参考にしていただければと。

6-6ナイロンの合成実験しました!

6-6ナイロン

ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸が縮合してできる合成繊維(ナイロン)です。
ヘキサメチレンジアミンの炭素数が6個、
アジピン酸(2価カルボン酸)の炭素数が6個
であることから6-6ナイロン(°▽°)です。

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ざっくり(笑)いうと、ストッキングなどの繊維を想像するといいかもしれません。が、、、まあ簡単な実験です。ごわごわの伸縮性がない繊維ができます(-.-)

高校の実験では加熱や加圧の不要の薬品(アジピン酸ジクロリド)を使用します。
A液(1班分)
ヘキサメチレンジアミン 1g
NaOH 1粒ほど
水 20ml

B液(1班分)
ヘキサン 5ml
アジピン酸ジクロリド 0.2~0.5mlほど

各班に用意しました。
が、図説や教科書には分量などは書いてないので、適当です(T▽T)色々なサイトをみたり、他校の実験プリントを参照しました!いろいろな数字が出ているので大体で!

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ヘキサメチレンジアミンは準備に手間がかかります。融点が高く45℃くらいなので、常温で固体です。1gを訳もわからずかじり取ったり(TT)した過去もありましたが、今は湯煎してます。
各班に1gずつ分けるのは難しいので、300mlビーカーに1クラス分10gほど注いでしまいます(^^;
そこに水酸化ナトリウム10粒ほど加え、

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200ml水を加えて溶かしてから、50mlビーカーに小分けしてA液が完成

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ヘキサメチレンジアミンがすぐ固まってしまい駒込ピペットを使えないので、瓶からビーカーにドボっとしてしまうと少し分量がオーバーしてしまうときもあります(^^;まあ、そんなときは、ヘキサメチレンジアミンの分量に合わせてしまいますが、、、12gになってしまったら水酸化ナトリウムの粒を12粒、水を240mlとかね!さほど、分量に神経質にならなくてもいろんなサイトで実験が成功しているので、大体で!☆いいんでしょうけれど。

アジピン酸ジクロリドは、不安定な薬品なので冷蔵庫で保管して実験の直前に出してきます。
ヘキサンに加えてB液が完成。

A液にB液を静かに流し入れて、

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界面に出来た膜をピンセットでつまみとり

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巻き上げて、アセトンで洗浄するだけです。
HCl(気)が出て少し?臭くて不快なので、実験室では窓全開です。

ほかにも6-ナイロンや、ビニロンがありますが、6-6ナイロンがお手軽にできるので他は試したことがありません。アジピン酸ジクロリドが少し高価なのが残念ですが。

繊維といえば、、、
絹や綿などの天然繊維。
セルロースの所で勉強するのですが、自然のもの(木材など)を使って化学的に合成したレーヨンや、キュプラなどの再生繊維。
それから、開発が活発な高機能な繊維。

と、とっても面白い分野です。
キュプラ(銅アンモニアレーヨン)の合成は、事前実験でうまくいかずに断念しました( ̄▽ ̄;)

さて、前回のタンパク質の実験で、準備をかなり丁寧にしてあったので、時間に余裕がありました!と伝えたところ6-6ナイロンも追加されました(^^)v
教師によって、タンパク質の変性の実験は1つでいいとか、、、ニンヒドリン反応はアミノ酸を使いたいからグリシン溶液で、、、などなど、要望はさまざまですが、、、ガンバりますか( ̄▽ ̄;)