なんとなく実験しています

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日々のアウトプット、メモ帖、備忘録として

※正解は一つではないです。選択肢の一つとして参考にしていただければと。

メチルグリーンピロニン試薬を比べてみた

アカムシの唾腺染色体の観察実験をしました。

毎年、もっと簡単にキレイに観察できる染色液、方法を試行錯誤中です。

 

DNAとRNAを染分ける「メチルグリーンピロニン」溶液。

製薬会社によって染色具合がどう異なるのか、比較してみました。

 

武藤化学と、ナカライテスクのメチルグリーンピロニン溶液100mLです。

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〇値段 (HPより)

武藤:1250円(冷蔵輸送なのでクール宅急便代がかかるかも)

ナカライテスク:16300円

 

〇溶液の混合物(SDS安全データシートより)

武藤化学:メチルグリーン(0.06%)ピロニン(0.06%)酢酸(0.09%)酢酸ナトリウム(0.54%)精製水(99.95%)

ナカライテスク:メチルグリーン(0.15w/v)ピロニンG(0.25w/v)リン酸緩衝液

 

〇使用期限

武藤化学:6か月(ボトルに記載)

ナカライテスク:特に記載なし

 

〇溶液の色

武藤化学:青色

ナカライテスク:暗い紫色

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〇染色の違い

武藤化学RNAの赤色は桜色で、DNAの青色は、スカイブルーで全体的に少し淡い色合いです。

15×10倍

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15×40倍

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染色時間を少し長め(約15分ほど)にすると、濃く染色されました。

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ナカライテスクRNAの赤色が鮮やかで、DNAの青色が、青というより濃い紫色という印象です。

15×10倍

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15×40倍

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比較してみると、かなり違うことがわかります。

 

※メチルグリーンだけで染色したら、DNAがキレイに見えるのかなあと、試してみました。

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かなり古そうな試薬でしたが、1%ほどの濃度で染色したところこんな感じに。

ただ、試薬が古いのか、濃度の問題か、全体的に薄い印象です。

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※ナカライテスクのメチルグリーンピロニンを1%メチルグリーン溶液で2倍に希釈してみました。

15×10倍

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15×40倍

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何となくスッキリ?キレイに観察できましたが、DNAは青というより濃い紫という感じです。

水で希釈するだけでもいいのかな?、武藤化学とナカライテスクを混合したら・・・と試してみましたが、同じような感じでした。

 

武藤化学のメチルグリーンピロニンの方が値段や色合い(青色)を考えるといいのかなあ。

 

※参照※ 粉末のメチルグリーンピロニンを使用した過去のblogはコチラ

canacana44.hatenablog.com